Xトライアル2026 第6戦 スペイン
-トニ・ボウがバルセロナで19回目の優勝-
バルセロナのXトライアルは再びレプソル・ホンダ勢が表彰台に上がった。
バルセロナのXトライアルは再びパラウ・サン・ジョルディを最初のセクションから観客が完全に熱狂する感動に満ちた夜となった。特別な舞台でライダーたちは高度な技術が求められる厳しいコースと絶え間ないプレッシャーの中、ハイレベルなパフォーマンスを披露した。
Q1から各選手の狙いは明確だった。ワークスチームに所属していないハイメ・ブストが、完璧な走りで主役の一人となった。ゾーン1を最初にクリーンで攻略し、ゾーン2もわずか2点でクリア。非常に安定した内容でダイレクトに決勝へ進出した。ガブリエル・マルセリはゾーン1でいきなり5点を喫したものの、気持ちを切り替えて反撃。ゾーン2は1点、ゾーン3はノーペナルティで通過し、ゾーン4ではアンダーガードを打つ場面がありながらも2点で切り抜け、決勝進出を決めた。一方トニ・ボウは、まさに圧巻のQ1を披露、ゾーン1をクリーン、誰もノーミスで通過できなかったゾーン2も1点で攻略し、さらにゾーン3・4・5を連続クリーン。最後のセクションも安定してまとめ、ほぼ完璧なスコアで決勝進出を果たした。Q2ではヘミングウェイがミスなく走りきり、決勝進出の最後の一枠を獲得。これでトニ・ボウ、ガブリエル・マルセリ、ハイメ・ブストとともに優勝を争う4人が出そろった。
スーパーポールは、Q1から決勝進出に進出したライダーたちの決勝でのスタート順を決めるために行われた。最初に出走したマルセリは序盤こそ苦戦したものの立て直して完走。ハイメ・ブストは非常に競争力のあるタイムを記録したが、再び違いを見せつけたのはトニ・ボウだった。最初のゾーンをわずか10秒、ノーペナルティで攻略し、スーパーポール最速タイムをマーク。決勝では最後にスタートする権利を手にした。スタート順は、ヘミングウェイ、マルセリ、ブスト、ボウの順に決まった。
例外的に7セクションで争われた決勝は、さらに緊張感を高めた。第1セクションから名場面が生まれ、トニ・ボウが唯一クリアして会場を熱狂させた。第2セクションはタイム勝負となり、マルセリ、ブスト、そしてボウ自身も含め、複数のライダーがペナルティを受けた。第3セクションは束の間の”休息”となり、全員が安定して攻略。だが第4セクションで再び差がついた。時間との戦いにマルセリ、ヘミングウェイ、ブストが苦しむ中、ここでもボウだけがクリアに成功した。第5セクションではマルセリがこの夜屈指の走りを披露し、残り1秒という僅差で攻略。一方ボウはわずかなペナルティを受け、ブストは表彰台争いに踏みとどまった。第6セクションで転倒やミスが相次ぎ、最終セクションを待たずしてボウの優勝が数字的に確定。そして迎えた最終・第7セクションではマルセリがクリーンな走りで観客を沸かせたが、ブストがリードをうまく守り、2位の座を奪取。トニ・ボウは最後もきっちりゼロで締めくくり、バルセロナでの新たな勝利を決定づけた。
この勝利により、トニ・ボウはパラウ・サン・ジョルディでの伝説を更に更新し、バルセロナで通算19勝目を挙げた。この大会が年間カレンダーの中でも特別な一戦である理由を改めて証明するものとなった。レプソル・ホンダ・トライアルチームは、地元で新たな成功を収め、ファンの前で再び本物のスペクタクルを披露したという手応えとともに会場を後にした。
トニ・ボウ
「今夜の内容には本当に満足しているし、とても誇りに思っている。このレースは自分にとって特別な存在で、地元で再び勝てたことは決して当たり前に受け止められるものではない。ましてやそれが19回目となるとなおさら。チームのみんなの努力にも感謝したい。パラウ・サン・ジョルディで最高の仕事をしてくれた。予選1回目を制し、スーパーポールでは決勝で最後にスタートできる位置を確保できたので、結果にもないようにもとても満足している。また。この勝利は選手権争いを考える上でも非常に重要で、次戦ではチャンピオンを決める最初のチャンスを得ることになる。」
ガブリエル・マルセリ
「一日の内容には正直、完全には満足していない。もっとうまくいってもおかしくなかったと思う。どの走行でもなかなか良い感触をつかめず、それが特に決勝で表れてしまった。結果は3位で、選手権を考えれば悪くはないけれど、正直もう少し上を狙いたかったので、悔しさの残る結果だった。総合2位をキープできているのは重要だし、これからはミスを分析して学び、次戦ではもう一段階レベルアップしたい。セクションはとても難しく、特に決勝では多くのペナルティが出た。バルセロナはいつも難しいトライアルだということは分かっていたので、もっと厳しくトレーニングして、次こそ良い結果を出したい。」
