
トライアルGP2025 第4戦 コルシカ島・カルヴィ
-トニ・ボウがトライアルGP通算160勝を達成-
レプソル・ホンダチームのトニ・ボウはカルヴィで圧倒的な強さを見せて2連勝、最高峰クラスで通算161勝に到達。一方、ガブリエル・マルセリは接戦となった最終日に僅かに表彰台に届かなかった。
2025年のトライアルGP世界選手権第4戦は、世界トップレベルのライダーたちをコルシカ島のカルヴィに迎え、新たな開催地としてデビューした。大会は暑さ、高いグリップ力、そして高度なテクニックが求められる中、2日間にわたり激戦が繰り広げられた。そんな厳しいコンディションの中、トニ・ボウは今季の王者としてどうして君臨できるのかを改めて証明し、完璧に2連勝を達成。これで開幕から6連勝とし、総合トップの座をさらに固めた。一方、ガブリエル・マルセリも再び上位勢と競り合い、日曜日のレースでは4位になり、ランキング3位をキープしている。
トニ・ボウは土曜日に新たな快挙を達成した。トライアルGPで通算160勝目を挙げた。第1レースではいくつかのミスがあったにもかかわらず圧倒的な走りで主導権を握った。第2レースでは序盤に出遅れたものの見事に巻き返し、勝負所で逆転して優勝。さらに”パワーセクション”でもトップを獲得し、追加ポイントを手にした。一方のガブリは、やや波のあるパフォーマンスながらも粘り強く立て直し、総合順位で貴重な3位を獲得した。
日曜日のコルシカでのトライアルGP第2戦は、まさに技術と精神力の真価が問われる一日になった。そんな中ボウは要所で再び違いを見せつけた。最初のレースではわずか3点の減点というほぼ完璧なラップを披露、続く第2レースでは終盤に2つのミスがあったものの、冷静にプレッシャーを乗り切り、勝利を収めた。ボウは2連勝を果たし、ランキングでも322ポイントに到達、首位の座をさらに強固なものとした。
一方、ガブリエル・マルセリにとっては、試練の連続となる日曜日だった。第1レースでは序盤の2つのミスが響き、表彰台から遠ざかってしまったが、それでも意地を見せて4位でフィニッシュ。第2レースでは激しい3位争いを繰り広げたが、最後のセクションでクリーン数(減点0の数)の差によりマッテオ・グラッタローラに軍配が上がり、マルセリは4位に終わった。
シーズンは折り返しを迎え、次戦サンマリノ大会に臨む。トニ・ボウはこれまで以上に盤石なリーダーとして君臨し、マルセリも総合トップ3の座をしっかりとキープ。2025年のトライアルGPはいよいよ後半戦へと突入する。
トニ・ボウ
「とてもうれしい。昨日がとても良い結果だったので、今日また0からスタートするのは難しいものだけど、第1ラップは本当に素晴らしく、減点わずか3で、自分でもバイクに乗っていてとても良い感覚だった。第2ラップも快適に走れたけれど、いくつかミスをして勝利が少し難しくなった。それでも、シーズンの中で非常に充実した時期を過ごせていて、ポイントも多く稼げている。厳しい状況の中でしっかり働いてくれるチームに感謝したい。次戦の戦マリノはいつも楽しみにしているインドアセクションを含む、違ったタイプのゾーンが予定されているので、気合いを入れて臨みたい。」
ガブリエル・マルセリ
「今日は自分に走りに満足できなかった。一日を通して良い感触が得られず、全体的にうまくいかなかった。表彰台争いに絡んで、マッテオと同点になる場面もあったけれど、最後まで詰め切れず、特に第2ラップではいくつかミスを重ねてしまいました。次戦に向けてはもっとしっかりと準備して、どんな場面でも集中を切らさないようにしなければならない。今日は自分のペナルティポイントが大きく響いてしまった。サンマリノではどんな状況でも諦めず、自分をもっと進にて臨みたい。」

