トライアル2024 藤波チームマネージャー

-「トニ・ボウとレプソルホンダの目標は、40タイトルを獲得して40歳になること」-

レプソルホンダ・トライアルチームイノチームマネージャー・藤波貴久が、チームが2度の世界タイトルと総合3位を達成した2023年シーズンを振り返る。

Q:「トニ・ボウはレプソルホンダを「自分の家族」と定義していて、今回さらに4年契約を更新しました。これはチームにとって何を意味しますか?」
Fujigas:「トニはチームに加わった17年間で、我々は毎年2回ずつ34のタイトルを獲得した。これは完全な賞賛と尊敬に値する。彼の契約は2024年までだったけれど、我々はそれを2027年まで延長した。この契約延長は、トニとホンダの両者にとって目標が40歳で40のタイトルを獲得することであるという事実によるもの。これは野心的な目標で、これまでに達成されたことすべてを誰も期待していなかったので、不可能なことではない。」

Q:「トニはさらに2つのタイトルを獲得し、合計34のタイトルを獲得しました。他のシーズンと比べて彼の何が違うと思いますか?」
Fujigas:「最近のライダーはみんな才能に溢れている。今年、ハイメのレースのマネージが大きく変わったことが分かり、我々にとっては彼は強力なライバルになった。トライアルGPではシーズン前半はトニとハイメは交互に1位、2位を独占するという難しい展開だった。この変化は日本GPから来たもので、再び勝利することに集中したトニにとってターニングポイントになり、その瞬間からすべてがよくなり始めた。」

Q:「トニはまた両方のタイトルを獲得しました。これはこのスポーツの生ける歴史です。17年間すべてを勝ち取ってきたトニには何が残されていますか?」
Fujigas:「彼には何の不足もない。かれはモチベーションを保ち、熱心に技術面を磨き続けている。彼をガブリや他の若いライダーと比較すると、トニは他の選手ほど早くレベルを上げていないことは明らかだけど、下がっていない。それが重要。もっと複雑に感じるべき唯一のことは、レース毎の回復について。彼の年齢は他のライダーの年齢ではないけれど、経験が有利に働いている。」

Q:「ガブリは2023年に彼が良い一歩を踏み出したことは明らかですが、その進化をどのように見てきましたか?」
Fujigas:「インドアシーズンの初めに彼はすでに自分のゲーム力を高めたことを示した。結果は序盤から改善しはじめ、最初のレースではすでに2位だった。悪い点は。足のケガで1ヶ月間少しペースが落ちたことだけど、自信と技術という点では明らかに進歩している。アウトドアを始めたばかりの頃、ペースを取り戻すとき、その休みが彼に少し傷を負わせたが、良いペースがあったので、そこから全てがよくなった。」

Q:「インドアの選手権では彼を考慮に入れる必要があると思いますか?それともトニはまだとても強いのでしょうか?」
Fujigas:「ガブリはタイトルについて考えなければいけないと思う。トニと比べて彼は全てのレースに勝つというメンタリティを持ってレースに挑む必要があるけれど、彼には勝利を目指して戦える才能があるので、それがさらなる自信になるだろう。総合3位だけれど優勝を逃した。彼の最初の目標はレースに勝つこと。今年彼は2回あと一歩のところまで迫ったが、最後まで終わらせなければならない。ガブリは自分を信じて、自分は勝てる。タイトルをかけて戦えると自分を納得させなければならない。彼が初めて優勝を収めた時、すべてがうまく行くと思う。彼は一歩ずつ進んでいく。決して後退はしないけれど、過度の期待もこめたくもない。それが彼のやり方。」

Q:「来シーズンに向けて、ガブリにどんな改善点を求めますか?」
Fujigas:「技術的には、まだ細部で不足している部分がいくつかある。彼はインドア、アウトドア共にとても良いレベルにあると思うけれど、特にトライアルGPではリズムを微調整する必要がある。彼はとても慎重なので、もっとダイナミックに、より速く走らなければならない。彼は全てをコントロールしたいと思っていて、それが彼のスタイルなのでそれは問題ないけれど、少し変える必要がある。」

Q:「チームマネージャーとしての2年目をどう評価しますか?」
Fujigas:「とても満足している。昨年は全てが初めてで少し難しかった。適応する必要があり、プロセスは遅くなったけれど、今年は昨年とは違い、トニとガブリの両方との時間をより楽しむことができた。もちろん気分は良く、彼らのためにもっと寄り添えるようになった。さらに結果は双方ともとても良かったので、付け加えることはほとんどない。間違いなくああ2023年を誇りに思っている。」

Q:「2024年シーズンに向けて、チームに何を期待しますか?」
Fujigas:「全員が同じ方向を向いていて、まるで家族のようなチームと仕事ができてとても満足している。少なくても今年と同じくらいの達成を目指す。チームメンバー全員の仕事に満足しているので、これまでと同じ道を歩み続け、プロジェクトを信じ続けてくれるようにお願いすることしかできない。」

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